2019年9月28日土曜日

ABBY ROAD から50年

2019年9月26日、BeatlesのAbby Roadが英国で発売されてから、50年という節目の時を迎えた。(日本での発売は同年の10月21日)
Abby Road 50周年記念アニバリーエディションというのが、発売された。早速Spotityで聞いてみた。確かにニューステレオミックスと銘打っているだけに、音質は向上していて、今まで聞こえなかった音もはっきり聞き取れる。しかし、私には別物に聞こえてしまった。東芝EMIから70年代に発売されていたLPレコードを聴きこんでいるためであろうか?
この、東芝EMI版LP"Abby Road"には特別の思い入れがある。それは、初めて自分のお金で買ったLPだったからだ。レコードは以前にも買っていたのだが、LPは当時は高額で中学生の私になかなか手を出せず、シングルEPを買っていたのである。当時は音楽をきくのはEPが一般的で、LPは高級品をいうイメージだった。ビートルズも"Hey Jude"や"Let It Be"といった有名曲は、鶴瀬のロック好きのお兄さんが経営していたレコード店で買っていた。しかし、 "Abby Road" には"Hey Jude"や"Let It Be"といった超有名曲は入っていない。つまり、LP全体で楽しむ媒体なのだった。
このことが、私の音楽人生を一変させた。今まで、EPしか買えなかったのが、LPでないと駄目だ、となったのである。これ以降EPは殆ど買わなくなっていった。いわばLPを買うようになった私にとって記念碑てきな存在なのである。今でもこのLPは、買い替えとかはしておらず当時の状態のまま所有している。帯は当時の習慣で捨ててしまっている。また中学の友人の"I.K"君に貸したときの自転車から転んで落とした傷も(ジャケット裏面)もそのままだ。かなり聴いたり、貸したりした割には、LPの盤面にキズはなく良好な状態だ。勿論自分にとっては思い入れのあるLPでも、市場価格的にはたいしたことがないので、売ったりすることもなかった。
肝心な音のほうだが、やはり聞き込んだ音は、最新のミックス音よりも聞こえない音があるものの、これはこれで、私にとっての"Abby Road"の音そのものであるのだ。








2019年6月24日月曜日

74年目の沖縄慰霊の日

昨日、6月23日は、74年目の慰霊の日を沖縄で迎えた。74年。時日の経つのは早い。沖縄全戦没者追悼式が糸満市摩文仁の平和記念公園で行われた。玉城デニー知事は、平和宣言で、辺野古の米軍新基地の建設を断念するように、政府に求めた。それに対し、安倍首相は、建設を進める姿勢を変えなかった。首相のスピーチでは、「ウソつけ!」「ふざけるな!」などのヤジが飛んだ。国会以外では、あまりないような光景だった。また、玉城知事は、スピーチでおきなわ口や英語を交えるという恐らく初めての試みを行った。これは、感動的なスピーチで聴衆から、盛大な拍手を受けていた。







「もう東京五輪どうでも良くなった」

「もう東京五輪どうでも良くなった」
これが、庶民の感覚ではなかろうか?
スポーツに興味がない人にとってはどうでも良いことだ。
インターネットで申し込む事になっている、20日五輪チケットが、一部の希望者が専用サイトで抽選結果を確認したところ申し込み自体が出来ない事例が多数あったとの事。
電話認証に2日間かかった末、申し込みができていなかったという東京都の女性会社員(34)は取材に「システムが複雑すぎてどこで間違えたかわからない。もう五輪はどうでもよくなった」と憤った。

エンブレム盗用問題、会場の経費の膨大になる問題、竹田会長の金銭による候補地の買収問題、桜田前五輪の問題、神宮の森が破壊される等、五輪施設の五輪後の廃墟化になる問題とか多々指摘されている。

昔、巨泉のこんなものいらないという番組があった。「東京五輪」
おもてなし、「表なし」「裏だらけ」だ。

イスタンブールとマドリードに譲ることもほぼ不可能になった。
チケットも販売され、会場もほぼ完成。もはや返上も南海トラフか首都直下型地震、北朝鮮の東京へのミサイル攻撃、大規模テロ、さらなる原発の事故等なければ不可能だ。

とうとう、「東京五輪」を受け入れざるを得なくなったことが確実になった。


2019年6月4日火曜日

川崎殺傷事件

5月28日川崎市麻生区で、カリタス学園の児童が襲われ2人が死亡、20人余りの負傷者を出した。容疑者はその場で、首を切って自殺したというおぞましい事件が起こった。大量刺殺事件というのは、2年に一度くらいの割合で起きている。例えば、2016年の相模原やまゆり苑の事件とか、記憶に新しいのは座間市で白石容疑者が9人を殺害した事件である。今回は、死傷者2名と少ないが、子供が多数負傷している点、容疑者がその場で自殺していて、拡大自殺ではないかという点で大きな論争になっているようだ。基本的に「一人で死ねよ」というのは、至極まっとうな意見なのだが、それを大々的に声高にいうのは、何か冷たい社会のような気がする。アメリカなどではこういう事件が起きれば射殺されるし、中国では、国家批判すれば死刑である。こういう論争が起きること自体日本は、優しい国だ。ところで、興味深い観察だが朝鮮人民共和国では、このような事件は起きるのであろうか。私は起きないと思う。こういう貧しい国では、命の価値が高いのだ。例えば東日本大震災があって数か月は鉄道自殺が極端に少なくなったが、これも同じ現象なのではないか?





2019年5月28日火曜日

タブーに挑戦

このブログは、タブーに挑戦します。戦前であれば不敬罪か、国家総動員法で処罰されます。
題名は「有害な天皇の存在」です。

今回のアメリカ大統領の来日に関して思ったのは、トランプ君のポチは安倍君だけではないということです。一見人畜無害で人の好さそうな天皇もそうだったということです。天皇がオックスフォード大学に留学したのは事実としても、それは英国の事である。アメリカのトランプ君は自分が大統領の地位に固執しているだけのならず者である。晋三君と一緒になってここまでおもてなしするのは、いくら自分の考えを発する自由がないと言っても滑稽ですらある。

元号制定は違憲

弁護士の山根二郎氏と雑誌「話の特集」で知られるジャーナリストの矢崎泰久氏が、元号制定は違憲との裁判を起こしている。しかし、こういった活動を表立って起こしているのは、いわゆる戦中世代。若い人にはガラパゴス左翼と言われているそうだ。70年代のイデオロギーに青春時代を過ごした私には、正直言って寂しいね。





2019年5月22日水曜日

令和ブーム終焉

令和ブームが去った。今日は、5月22日である。もはや、令和も新天皇も話題にもなることは、少なくなった。マスコミでも全く報道しなくなった。私はこの令和ブームを考える時、単なる安倍政権の自己保身の政治利用だったと思っている。みんなが知っているから、もはや話題にもならない。当然だ。我々は日々の生活に忙しいのである。

2019年5月1日水曜日

反NHKの党が躍進

本日から、令和が始まった。昭和から平成に変わったときは、昭和天皇の崩御に伴うものであり、自粛ムード一色で、すべてのテレビ局が二重橋を映していたそうである。今は懐かしいレンタルビデオ店のビデオが、貸し出し中が多くなったとの事。それに比べれば今回は、平穏だったというところなのだろう。話は変わるが、先月の統一地方選挙で、存在を示した党がある。「NHKから国民を守る党」である。代表を務める立花氏は、元NHKの職員だっただけにNHKの内情に精通している。その強みを生かして躍進した。またYouTubeを使った選挙活動など、既存の政党がやらない戦略など、中々の策士であるようだ。



2019年4月10日水曜日

元号フィーバーに浮かれてはいけない 2

新元号は、万葉集からの引用で日本の古典だそうだ。首相は、戦時下、万葉集が国威発揚と忠誠心称楊の為に利用されたことにふれることもない。当然であろう。「海ゆかば 水漬く屍 山ゆかば 草むす屍 大君の 辺のこそ死なめ かえりみはせじ 万葉集巻十八にあるこの大伴家持の歌は、信時潔の作曲を得て、戦中派わだつみ世代など多くの人々に君が代に次ぐ国家のごとく唱和された」戦時中米軍で日本語通訳を務めたドナルド・キーン氏は、日本人捕虜の多くが万葉集を携帯していたことに驚いたと回想している。これは、明らかに安倍氏の元号の政治利用だろう。親近感はない。


2019年4月4日木曜日

元号フィーバーに浮かれてはいけない

新元号「令和」が、4月1日、政府から発表されました。マスコミ(TV、新聞)は大々的に取り上げています。しかし、元号というものは実生活では、大変不便なものです。私は、物事の年代を考える時は、西暦を使っており、多くの人もそうだろう。例えば台湾でしばしば使われる民国紀元がある。これは、中華民国が成立した1912年を紀元(元年)とする紀年法である。中華民国暦(ちゅうかみんこくれき)、略して民国ともいう。西暦(キリスト紀元)との差は1911年で、民国年に1911を加えると西暦年、西暦年から1911を減ずると民国年となる。西暦2019年は、中華民国(民国)108年である。台湾に旅行に行ったときは、WIFISIMカードを使う訳だが、電話会社に申し込むときに自分の生年月日をこの中華民国歴で記入される。外国人にはどうしても滑稽に映ってしまうのだ。これと同じ事が日本の元号にも言える。すでにパスポートは西暦を使っている。元号を使ったらいかにも不便。住民票や自動車免許証などの年号はいまだに元号使用だ。私にはどうしても滑稽に写ってしまう。もはや元号は、直接の生活に使うべきものでなく、文化財として取り扱うのが適当だ。

2019年3月27日水曜日

スマートメーター設置問題 4

東京新聞のスマートメーター設置問題を追及する企画も徹底している。3月25日は、一面トップだ。施工ミス火災が7件起き、研修1週間で現場にも出るというのだ。また、特報面は、設置は拒否できるのか?という質問に対し、東京電力側は約款を根拠に、どうやら拒否できない見解のようなのだ。



2019年3月21日木曜日

地方圏地価が27年ぶりに上昇(これが最後の上昇?)

国土交通省19日、今年1月1日時点の公示地価を発表した。地方圏地価が27年ぶりに上昇した。27年前というと1992年だ。まだバブルの余韻が残った時代だ。それから27年首都圏を除くと地価は下がり続けてきた訳で、久しぶりに上がった。しかし、これが天井という見方は根強い。すでに、米中貿易摩擦の影響で中国経済の伸びが鈍化。それにつられるように日本経済の先行きが不安視されている。株価が2年前のようにいまは下落局面に入った。地下は、株価と1年くらい先に連動する傾向にあることを考えれば、一部、東京や大阪、名古屋、仙台、沖縄を除けば、去年が地価の山と見た方がいい。埼玉、千葉に不動産を持っていて、実住しなければ今年が売り時になるだろう。

沖縄の地価急上昇で県内に広がる懸念 好調な県経済の反映だが…

沖縄の地価急上昇で県内に広がる懸念 好調な県経済の反映だが…

2019年3月20日 05:00

公示地価 住宅地平均価格ランキング おきぎん経済研究所 県内景況判断 不動産 県経済



商業地の最高価格だった那覇市久茂地3丁目1の1付近=19日午後



 19日に発表された公示地価で、沖縄県内の全用途平均は全国一の前年比プラス9・3%となり、住宅地、商業地、工業地それぞれの変動率も全国最高を記録した。県庁所在地の住宅地平均価格ランキングでは、那覇市が福岡市や神戸市を上回り全国7位に入るなど、実勢価格も上昇している。国内で数少ない人口増加地域で、観光を中心に好調な県内経済を反映しているとも言えるが、急激な上昇に「ひずみ」を懸念する声も多い。


 おきぎん経済研究所の県内景況判断は、14年2月以降60カ月連続で「拡大」が続く。ちょうど住宅地と商業地の地価が長い下落を終えて上昇に転じた時期と重なる。當銘栄一研究員は「活況により人、物、金の流れが活発化している。国内外から沖縄の価値が高く評価されて、沖縄でのビジネスの幅が広がっている」と話した。




■活況に投資相次ぐ


 東京都心に比べ割安感があり、高い成長力が見込まれる沖縄には国内外から資本が流れ込んできている。


 収益性の高いホテル用地や、海外投資家が資産運用目的でマンションを購入する動きもあり価格が上昇している。


 県宅地建物取引業協会の知念聡会長は「全国から沖縄に乗り出してきている。5年前に3千万円程度だった物件が、今では5千万円になっている」と変化を実感している。引き合いが強く、取引が出るとすぐに売れるという。



■生活への影響懸念


 しかし、急激な上昇は県民生活に影響を与えかねない。毎月勤労統計調査によると、県内の5人以上の事業所の平均賃金(給与総額)は、13年の24万2194円から18年は24万4775円となり、1%余りの増加にとどまっている。一方で住宅地は上昇が始まった14年調査から20%超、上昇していて、賃金増加と地価上昇のペースが乖離(かいり)している。


 知念会長は「われわれとしては、県民の仕事が安定して所得が多くなることで少しずつ地価が上がっていくのがベストだ。今は急すぎて所得がついてきていない」と危惧する。當銘研究員も地価の上昇が生活コストに跳ね返らないかを心配する。「すぐにではないが所得から消費に回る分が減り、巡り巡って景気を冷やす可能性がある」と話した。


 不動産鑑定士の髙平光一氏は、固定資産税の増加に伴い物件のオーナーが入居店舗に家賃値上げを求めた場合に、店舗側が応えきれなくなるのではと懸念する。「特に地元向けの店舗では、好景気でも客は急激には増えづらい。固定費が増えれば店舗が撤退し、高い家賃の払える全国チェーンばかりになる可能性もある」と指摘した。県内地価が今後も急激な上昇を続けるのか、注視される。

(沖田有吾)琉球新報より

確かに、沖縄の地価は異常に高いというのが印象だ。元々土地が少ないのに上、90年代の「ちゅらさんブーム」により沖縄の観光が一般化。また移住ブームも起こった。近年は中国人を始めとする外国人観光客が急増している。80年代の沖縄が失われてしまった。この頃は、賃金も安いが、物価も安かった。今は、家賃は首都圏並みに高く、しかも絶対数が少ない。給料は安く、家賃を始めとする物価が高く、観光客が多く慢性渋滞、本土と変わらない商業施設。特にバスが壊滅的に少なくなった印象だ。80年代は、バスが1分おきぐらいに走っていた印象があるが、ゆいレールの開通や自家用車の普及でバスの収益が悪化して、高額化と本数の大幅減少につながった。もはや沖縄の生活に車は必須になった感がある。タクシーも初乗り200円くらいだった記憶がある。昔の良き沖縄が観光地して陳腐化してしまった。


2019年3月12日火曜日

シティ・アイシャ被告を釈放

2017年2月、マレーシアのクアラルンプールで殺害された金正男氏VXガス殺害事件。実行犯としてマレーシアの検察に拘束されていたシティ・アイシャ被告(インドネシア国籍)が釈放された。釈放の理由は明らかにされていない。一方、ベトナム国籍のドアン・ティ・フォン被告は釈放されていない。何が2人の明暗を分けたのだろうか?






2019年3月8日金曜日

景気後退期入りもはや鮮明に

内閣府は、景気の1月動向が下方への局面に入ったとはんだんした。景気「戦後最長の好景気」もはや崩壊した感がある。この状態で消費増税が可能なのだろうか?前回消費税引き上げを中止した時よりも、事態は深刻のような気はする。

スマートメーター設置問題 その3

東京新聞のこちら特報部のスマートメーター設置問題も続報されシリーズ化されてきている感がある。今回の問題は、火災が慣れない下請け工事人の設置不良が原因であることだ。要するにメーター交換の件数があまりに多く、しかも短期間で完了しなければならないので、慣れない工事人が施行しているという問題だ。なぜそこまで急がなければならないのか?何か裏があるような気がする。例えばビックデータの活用か売却。検診人の不要論などにもつながっていくのではないか。





2019年3月2日土曜日

汚れた五輪6 先日亡くなったキーンさんも東京五輪を批判していた

ドナルド・キーンは右派がもてはやす浅薄な「日本スゴイ」じゃない! 日本愛ゆえに改憲、原発、東京五輪を批判していた 

以下、(「歴史群像」2011年12月号/学研プラス)よりの引用である。


日本文学研究者のドナルド・キーン氏が24日、心不全で亡くなった。今回の訃報で多くのメディアがこぞってキーン氏の日本愛を報じている。「計り知れない日本への愛」「日本のことを考えない日はなかった」。

 キーン氏といえば、アメリカ・ニューヨークで生まれ、大学生のとき「源氏物語」に出会い日本文化に興味をもち、戦後、日本文学研究者として、谷崎潤一郎、三島由紀夫、川端康成といった作家たちとも交流をもち、古典から現代文学まで日本文学を広く世界に紹介してきたことで知られる。2008年には外国出身の学術研究家として初めて文化勲章を受けている。

 とりわけ近年キーン氏が注目されたのは、東日本大震災後に日本国籍を取得し、日本に永住すると表明したことだろう。

 原発事故をきっかけに日本を離れる外国人が多かったなか、逆に、日本に永住しようと決意するキーン氏の表明は多くのメディアに取り上げられ、アカデミックな分野に関心のない人にも彼の名は広く知られるところとなった。

とくに、右派メディアは、“日本スゴイ”の文脈に回収するかたちで、キーン氏のことを絶賛した。たとえば、「夕刊フジ」(産経新聞社)のニュースサイト「zakzak」(2015年3月17日付)は〈日本国籍を取得し、日本人を感動させた〉と。

 だが、キーン氏が発信したのは、決して右派が大はしゃぎするような“日本スゴイ”だけではなかった。むしろ真逆と言ってもいい発言もしてきた。

 瀬戸内寂聴氏との対談本『日本の美徳』(中央公論新社)のなかで、ドナルド・キーン氏は、このように語っている。


「日本の国籍を取得してからは、私は日本人としてきちんと意見を言わなくてはいけないと考えるようになったのです」
「日本人になったからには、これまで遠慮して言わなかった日本の悪口も、どしどし言うつもりです(笑)」(以下、特別な指摘がない限りすべて『日本の美徳』より引用)

 前述の通り、キーン氏は、2011年9月、東日本大震災を契機に日本国籍を取得して日本に永住すると公表。実際に2012年には日本国籍を取得している。

 2011年3月11日、キーン氏はニューヨークにいた。アメリカのテレビでも日本を襲った未曾有の災害の様子は盛んに報道されており、キーン氏も太平洋を隔てた遠い地からテレビにかじりついて情報収集していた。そのとき、キーン氏の心のなかに浮かんだ感情は「帰りたい」というものだったという。

『日本の美徳』のなかでキーン氏は「私は震災があったことで、日本国籍を取得しようと、ハッキリと心が決まりました。とにかく一日も早く、日本に「帰りたい」と思ったのです」と語る。

 キーン氏はそれまでもアメリカと日本を行き来する暮らしを送っていた。日本にも家があり、帰化についても以前から考えはあったのだが、3.11のときに抱いた感情が帰化を後押しした。

 しかし、日本国籍を取得したキーン氏の態度の置きどころは、“日本スゴイ”を喜び勇んで広める「愛国者」などではなく、前述の通り「これまで遠慮して言わなかった日本の悪口も、どしどし言うつもりです」というものだった。

 キーン氏は自分のことを「政治的な人間でもありません」と言うが、それでも原発再稼働に対する政府の動きには怒りを抱き、反対の署名運動にも参加したという。

キーン氏は東京五輪にも「非常に不愉快に感じています」と…

 そして、東北を置き去りにして押し進められる東京オリンピックに関する事業に対しても「はっきりいって、ひじょうに不愉快に感じています。なぜなら、まだ東北の被災者の方たちの生活は元通りではないし、復興も途中だからです」と語る。

 キーン氏は加えて東京オリンピックに関する安倍政権の欺瞞の数々を指摘する。「復興五輪」と銘打ち、「スポーツの力で被災地を元気にする」とオリンピックを招致したが、結果として起きたことは、オリンピックのための公共事業の増加により復興を阻害したことや、震災の風化を早めることだった。キーン氏は続けてこのように語っている。

「まるで終わってしまったことのようにするのは、間違いだと思います。オリンピックのためには、莫大なお金を使うことになるでしょう。なぜ東京なんでしょう。招致のプレゼンテーションのときには、「震災復興五輪」と、聞こえのいいことを言っていました。本当に震災復興五輪なら、なぜ仙台でやらないのか。東北ではまだ仮設住宅で暮らしている人たちもいるのに……」

 キーン氏は、太平洋戦争中、日本人捕虜への尋問や、各戦線で回収された文書の翻訳作業などにあたっていた。沖縄に上陸し、日本語を使って民間人に投降を促す任務にも従事している。その沖縄に向かう途上では特攻機が来襲し、九死に一生を得た経験もしているという(「歴史群像」11年12月号/学研プラス)。



汚れた五輪5

東京新聞の投書欄より。東京五輪の欺瞞を疑っている方は少なからずいる。ただ政府のやることだから、なかなか意見を表に出せない。
こうやって意見を表明される方に敬意を表します。



2019年2月25日月曜日

ドナルド・キーンさん死去

多くの日本国民から親しまれていた日本文学研究の権威のドナルド・キーンさんが、24日心不全で文京区の病院で死去した。キーンさんは、非常に気さくな方で、東京新聞の連載、「ドナルド・キーンの東京下町」は、当ブログでも取り上げたこともある。沖縄戦に通訳案内兵として従軍。日本兵に投降を呼びかけた。また、日本兵の自爆に大変な衝撃を受けたと言う。戦後は、京都大学に留学し、日本文学を多数翻訳。谷崎純一郎、川端康成、三島由紀夫、安部公房らとも交友があった。キーンさんは、高齢にも拘わらずまだまだ活躍すると思っていた。今回の件で、改めて生きとし生ける物の寿命を思い知らされた次第である。人の命は実にはかない。













2019年1月31日木曜日

汚れた五輪4 おもてなし

自分でもしつこいなぁと思うけど、このシリーズは続く。今回は、青山学院大学長の本音のコラム「おもてなし」からだ。新国立競技場の多額の予算問題、エンブレム盗用疑惑、JOC竹田会長の贈収賄疑惑、関連予算の膨らみと不透明さ。東狂五輪の不透明さがますます報道されるに至って、おもてなしを「オモテなし」と掛けた。「ひょっとしたら滝川クリステルさんは私たちに警鐘を鳴らしていたのかも知れない。オリンピックには裏がある、いや裏ばかりだ。」だから
              オモテなし




2019年1月30日水曜日

スマートメーター設置問題 その2

昨年、当ブログでスマートメーター設置による火災を東電が隠した事案を紹介したが、東京新聞が続報をこちら特報部で追跡取材した。ビックデータを東電が独占して、その情報を他社に売るビジネスモデルだ。つまり、スマートメーターは、30分ごとに電気使用料量を東電にデータを送るので、留守かどうかがすぐ分かってしまう。それを分析してどの地域にどの時間に何処にひとが集まるのかをAIで分析し、小売業や飲食店は新規出店の判断材料に使えるというのだ。消費者には火事の心配をしてまでのメリットはない。東電がこのデータを犯罪集団にハッキングされないことを祈るばかりだ。

2019年1月29日火曜日

汚れた五輪3

しかし、東京五輪は、ずいぶんと問題があるようだ。このシリーズも3回目となった。もはやパターン化されてきて誰も相手にされなくなりつつある。今回は、予算、経費の問題だ。



2019年1月25日金曜日

2時間12分19秒8

2時間12分19秒8 この数字は、1972年ミュンヘンオリンピックで、マラソン(この当時は女子マラソンはまだオリンピック種目になっていない)で優勝したアメリカのフランク・ショーターの記録である。当時、マラソンは持久走の性格で、ショーターは、トラックのスピードランナーであり、そのトラックのスピードをマラソンに取り入れた先駆者である。14キロ地点でそのトラックのスピードで早くも独走状態に入り、後続ランナーの意欲をなくして、そのままゴールする画期的な戦法である。この戦法は、日本の中山竹道氏も取り入れている。瀬古氏のような人の後ろに付け、力を貯め最後にスパートするという戦法とは違い、非常に画期的で見ているものを清々しくさせる戦法である。ショーターこそ真の現代マラソンの先駆者といえるであろう。偉大なランナーだ。

汚れた五輪2

私は、5年前から東京五輪の返上を主張しているが、またしても問題が発覚した。2020年東京五輪で、東京都や国が公費で賄う事業で随意契約でスポンサー企業に発注する事業は、事業名や契約先金額などすべて非公表になっていることが明らかになったという。これは、スポンサー企業が大会組織委員会が多額の税金を使いながら、使途がブラックボックスになっている。今の時点では、具体的な不正等は、不明だが今後明らかになってくることが確実になった。