2018年4月28日土曜日

希望を追いかけて

東京、九段下の昭和館で「希望を追いかけて フロリダ州立大学写真展」を開催中だ。戦後昭和26年に来日した、GHQの鳥類研究者、オリバー・L・オースチン・ジュニア氏が当時の日本を撮影した写真を展示している。表参道の同潤会のアパートを撮影した写真などは印象的だ。今の東京からは考えられないほど素朴で、希望があった。
それに対して、今の東京は希望を追いかける対象でありうるのか。朝の満員電車の人々の焦点の定まらない目、目、目。昼食時の食事の店の混雑や行列。高層マンションや商業ビルの建設。何もかも新しくすることへの礼賛。拝金主義。これらの風潮を象徴する出来事があった。九段会館の取り壊しである。2011年の被害は仕方ないとしても、耐震化などの方法はなかったのだろうか?まさしても、昭和は遠くになりにけり、であった。


壊されようとしている九段会館。


東京を歩いている人をみると終焉が見える。私の在る世界ではもはやない。九段会館だけでなく、私の関係者がもはやなく、すべてが別世界の他人になってしまった。もちろん東京の周辺も同じである。いや、それ以上かもしれない。


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